FIRE実現のための投資-不動産編|物件取得時の3つのポイントについて解説!
不動産投資は、FIRE実現の為のツールのひとつである。
その魅力は、安定したキャッシュフローを生み出せる点だ。
購入した賃貸物件から得られる家賃収入は、長期的に安定した収益源となり経済的自由を支える重要な基盤となる。
参考記事:FIRE実現のための投資-不動産編
しかし、一見簡単に始められそうな不動産投資だが、ただ購入した不動産物件を賃貸に出すだけで安定的な収入源になるという簡単な話ではない。
安定収入が得られる仕組みを理解しておかなければ、ただただ高額な投資をして入居者の入らない物件を抱えておくというリスクにもなりかねない。
そこで今回は、賃貸に出す為に不動産を取得する際に事前に理解しておくべき3つのポイントを紹介してみたいと思う。

■物件の立地は最重要ポイントである
物件の立地は、不動産投資においては非常に重要なポイントだ。
不動産投資の場合は、部屋の中をリフォーム出来ても建っている場所を動かすことは不可能だからだ。
立地によって物件の価値、賃貸需要、資産の将来性が大きく左右される。
では、どんな立地を選ぶべきなのだろうか。私が気を付けている点は以下の4点だ。
・周辺環境
・人口動態
・競合物件
・災害リスク
❶周辺環境
駅周辺で働く人や近くのショッピングセンター内の店舗で働く人など、出来るだけ幅広い年代・生活様態の人が暮らす場所を探すように心掛けたい。
商業施設、学校、病院、公園などの利便性が高い場所は生活しやすく、長期的な入居者確保に繋がる。
❷人口動態
不動産投資で考えなければならないリスクの一つに空室リスクがある。
いくら良い物件でも、人が住んでいない場所で不動産を買ってもビジネスとして成り立たない。
物件を初めて買う地域については、人口動態の傾向をしっかりと確認すること。
❸競合物件
周辺に似た条件の物件が多いと、競争が激しくなる。
当然のことだが競争が激しいと、利益の確保が難しくなる。
➍災害リスク
日本は災害大国だ。災害リスクを考慮しなくはならない。
物件エリアのハザードマップ等を事前に確認する必要がある。
■出口戦略を持つ(出口が見えない物件に投資しない)
『購入時に、出口も考えて投資する』ことが大切。
失敗したとわかった時、その投資から逃げられないと、一般的に不動産は金額が大きいだけにダメージが大きい。特に金融機関からお金を借りる場合、人生が積んでしまう可能性がある。
一般的に考えられる出口戦略としては、以下がある。
・収益用物件としてそのまま売却する
・居住用物件として売却する
・更地にして売却する
・建て替えて継続運用する
❶収益用物件としてそのまま売却する
購入した物件をそのまま収益物件として売却する方法。
入居者がいる状態で、そのまま「オーナーチェンジ物件」として売却する。
❷居住用物件として売却する
買い手のニーズに合致すれば、投資用物件として売却するよりも、高値で売れる可能性がある。
❸更地にして売却する
建物の劣化が激しくそのままでは売れない場合など、更地にした方が売りやすくなるケースがある。
購入時に土地値に近い価格で買えると言った好条件で買えた場合に取れる戦略。
➍建て替えて継続運用する
築年数が古く、減価償却期間が終了していて、すでにローンのない投資物件は、建て替えることで再び収益性を高められる可能性がある。
どういう出口戦略が取れるのか?買う前に不動産業者等と相談しておく必要がある。
その物件の立地や築年数などの諸条件によって取れる選択肢も変わるだろう。
結論として、買う前に出口が見えない場合、その物件に投資してはいけない。
■不動産賃貸業における良い物件とは何か?を理解する
不動産賃貸業における良い物件とは、『入居者がつきやすい物件』だ。
不動産を買っただけでは、固定資産税を払うだけだ。入居者がつかない限り収入は得られない。
では、入居者が付きやすい物件とは?
ズバリ『不動産会社が紹介しやすい物件』となる。
必ずしも、オーナーが好きな物件というわけではない。
例えば、必要最小限のリフォームが仕上がっている物件や、家賃設定が適正な物件がこれに当たる。
不動産賃貸業の成功に必要なことは、『自分が気に入った物件を買うことではない』ことを理解することだ。
■まとめ
不動産を購入する際に注意する3つのポイントを紹介してみた。
実は、3つとも自分ひとりで対応するのは難しい。特に初心者だとハードルが上がる。
不動産投資の場合、株などの金融資産と違って良い情報は人から人へ伝わることが多い。
実際、本当に良い物件の情報はネットに載っていないと思った方が賢明だ。
この点が、不動産投資が株や債券などの金融資産への投資と大きく違う点だ。
物件探しを通じて、信頼できるパートナーを作っていくことが、時間はかかるが成功への近道だ。
著者 上岡健司
株式会社ユリウス 代表取締役
IT企業の会社員として30年勤務した後、早期退職を利用してサラリーマンを卒業。会社員時代には、アジア地域3ヵ国に10年以上駐在。在職中にロバートキヨサキ著『金持ち父さん貧乏父さん』を読み感銘を受ける。経済的自由の大切さに目覚め、不動産投資を開始し、約10年掛けて経済的自由を獲得。不動産投資で経済的自由を獲得後、資産運用の一つとして証券投資にも取り組み資産運用の幅を広げている。在職中から税制面など、より効率的な資産運用を目的に資産管理会社を設立。このサイトでは、自身のFIRE実践者としての経験に基づいた情報を発信している。
AFP(日本ファイナンシャルプランナー協会認定)資格取得、宅地建物取引士資格合格
著書
❶『令和のサラリーマンの為のFIREのススメ』(Amazon電子書籍)
❷『FIRE Recommendation for Office Employee』(Amazon Kindle)