FIREで海外移住|海外移住前に済ませておきたい事前準備5選

FIRE後に海外移住するにあたり、ビザや資金の準備などは過去の記事にまとめたが、その他にも移住前に済ませておきたい事はいくつもある。

この記事ではタイに移住した私の実体験を基に、海外移住前に済ませておきたい5つの事をまとめてみようと思う。

絶対にやらなければならないわけではないが、日本で済ませておく事で移住後の生活を整えるステップがスムーズにいったり、より快適な生活が送れたりとメリットがあるため、ぜひ最後までご覧頂きたい。

ビザや資金の準備などについては下記にまとめている。

海外移住前に済ませておきたい5つのこと

私が移住前に済ませたことと済ませておくべきだったと思っていることは以下の5点である。

  • スマホのSIMロック解除
  • ネットバンキングの設定
  • 携帯の解約と番号維持
  • 歯科検診・治療
  • 美容医療(脱毛、シミ取りなど)

今回の記事では引っ越し準備や日本で引き続き発生する支払い(各種税金、年金など)関係、送金の手続きなどを始めとする“当たり前にやらなければならないこと”ではなく、意外と忘れがちな事や、現地で生活を始めるまで気が付かない事を5つピックアップしている。

それぞれの項目について、やっておくべき理由などを解説していく。

スマホのSIMロック解除

日本は携帯会社とスマホが紐づいているのが一般的なため、例えばドコモで購入したスマホにソフトバンクのSIMカードを入れて使用する事は出来ない。

これは他社のSIMが使えないようにスマホにロックがかけられているためだ。

手持ちのスマホにこのロックがかかっていると、海外移住後に現地のSIMカードを入れても正常に機能しない。

そのため、移住前に必ずロック解除しておくことをおすすめしたい。

ここでひとつ注意しておきたいのは、加入しているプランによっては一定年数が立たないとSIMロックを解除して貰えなかったり、ロック解除に費用が発生したりする場合があることだ。

私はスマホを購入してから日が浅かったため、移住前に携帯会社でSIMロックの解除をして貰えなかった。そのため、移住してすぐはSIM下駄(SIMカードに装着すればロックが解除できるもの)を履かせてタイのSIMを差し込んでいたのだが、長く使っているうちにSIM下駄がズレてしまい、スマホからSIMを取り出すことが出来なくなってしまうという大惨事に陥ったことがある。

将来的に海外移住をと考えている方は、新しいスマホ購入時にSIMフリーのもの(ロックがかかっていないもの)を購入したり、いつでもSIMロックが解除できるプランに加入したりしておくことをおすすめしたい。

ネットバンキングの設定

今の時代、多くの方がネットバンキングを利用しているだろうから特筆する必要はないかもしれないが、もしまだ設定していない方は海外移住前にぜひ済ませておいていただきたい。

ネットバンキングが利用できれば、海外移住後も日本にある銀行口座の管理・操作が可能になる。

クレジットカードのキャッシングや海外対応のデビットカードを利用すれば、海外のATMから日本の口座のお金を引き出すことはできるため、ネットバンキングが使えなくても海外生活は可能だ。

しかし日本側で急な支出が発生する場合や、何かしらの入金確認が必要な場合など、お金を引き出す以外の作業はネットバンキングの設定なくしては出来ないのだ。

手続きには約2週間程度の期間が必要な為、海外移住後にネットバンキングの設定をしたいと思ったら一度日本へ帰国するか、第三者の手を借りなければいけない為、かなり労力がかかる。

そのため、移住前に余裕を持って早めに手続きを済ませておくのが良いだろう。

携帯の解約と番号維持

海外移住後は日本の携帯を使用する事がなくなるため、解約手続きのタイミングは事前に確認しておきたい。日本の携帯会社が提供しているプランの多くは解約可能なタイミングが限られており、期間外の解約時は違約金が発生する。そのため、移住のタイミングと携帯を解約するタイミングはある程度合うように計画した方が良いだろう。

数年程度海外で生活した後に日本へ戻る事を考えている方は、各社が提供している番号維持サービスの活用がおすすめだ。

月数百円で日本の携帯番号を残しておくことができ、日本帰国時に手続きをすればすぐに元の番号を使用する事ができる。

ただし、維持できる期間には上限があり、長くても5年程度となっている。5年以内に本帰国するつもりが無いのであれば、番号維持サービスの利用は不要と言えるだろう。

歯科検診・治療

海外の医療費は日本と比較して高額になるケースが多い。私が住むタイにおいてもそれは例外ではないため、定期的な通院・治療が必要な怪我や病気は移住前に可能な限り治しておくことをおすすめしたい。

特に歯科治療においては海外旅行保険や現地の医療保険でも適用外になっていたり、負担額の上限が他の怪我や病気と比較して低く設定されていたりするケースが多いため、虫歯などの治療は必ず移住前に済ませておきたい。

ちなみに私はタイで歯科を受診したことがあるのだが、たった1本の虫歯治療にかかった費用はおよそ12万バーツだった。

現地の医療保険に加入していた為2万バーツは保険会社の負担となったが、残り10万バーツ(約45万円)は自己負担となり、当時はかなり痛い出費だった。

尚、移住後も日本の社会保険料を払い続ける場合は必要書類を準備して申請すれば治療費のいくらかは戻ってくるため、移住後に病院に罹る際は念頭に置いておこう。

タイにおける医療費に関する情報は以下も参考にしてほしい。

美容医療(脱毛・シミ取りなど)

シミ取り、脱毛、アートメイクなど、様々な美容医療があり、昨今では女性だけでなく男性向けの美容医療も一般的になりつつある。

私の住むタイは韓国に次ぐ美容大国(整形大国)と言われているため、これらの施術をおこなうサロンやクリニックもたくさんあるのだが、日本と比較するとその価格は高めだ。

安いクリニックもあるのだが、言語の壁やクオリティ面において不安が残る。

現地に住む日本人にも支持されていて、日本語(または英語)対応も可能な質の高いクリニックもあるが、どの施術も価格が日本の2-3倍くらいする場合が多い。

このような状況を加味すると、美容医療は日本にいる間にある程度終わらせておいて、一時帰国の度にメンテナンスをするような状態に持って行っておいた方が費用面でも質の面でもメリットが大きいと言えるだろう。

特にシミ取りと脱毛においては圧倒的に日本の方が低価格だ。

まとめ

今回は海外へ移住する前に済ませておきたい5つの事をご紹介した。

これまで海外に住んだ経験の無い方は意外と盲点になり得るポイントばかりではないかと思っている。

個人的に歯科治療を始めとする、定期的な通院が必要な医療関連は、移住前に必ず済ませておく事をおすすめしたい。

美容医療に関しては不要と思う方も多いかもしれないが、いつかやってみたいと思っている方は移住前にチャレンジしておいてはいかがだろうか。

日本で受けるのと海外で受けるのとでは医療費に大きく差があるのはもちろんの事、日本語での治療と日本語通訳を介しての治療では安心感も全然違う為だ。

やっていなくてもどうにでもなる事ばかりではあるが、やっておくことで生活の快適度に差が出る事もあるため、移住時期の目途が立って本格的な準備を開始するタイミングにはぜひこの記事を思い出していただきたい。

著者 石田由希(いしだ・ゆうき)

タイ在住ライター

2017年に念願のタイ移住を果たし、現地の日系人材会社で営業兼キャリアコンサルタントの職務に従事。

ライターとしての活動は2019年より開始し、主にタイの暮らしや海外移住に役立つ情報を国内外のメディアで発信中。自身の移住経験を基に、これから海外移住する方が後悔しないためのリアルな情報発信をモットーに、日々執筆をおこなっている。

これまで寄稿したメディアはタイ関連にとどまらず、国内外の旅行関連、地方自治体、食品メーカー、教育機関など多岐に渡る。

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